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ニュースリリース

世界赤十字デー

2017年05月08日
5月8日の世界赤十字デーは、災害、健康を脅かす事態や紛争等のすべての局面において、人道の実現のために日々尽力している、世界中の1,700万人の赤十字ボランティアと50万人の赤十字職員の勇気と功績をたたえる日です。私達は地域に根差すと同時に国際的なネットワークも持っており、独立と公平の理念のもと、世界中のあらゆる場所で人々に寄り添っています。

赤十字国際委員会(以下、ICRC)総裁、国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)会長を務めるなかで、弊社は赤十字運動がもつ強みとその多様性を実感し、ICRC、連盟、そして190カ国の赤十字・赤新月社にとって「あらゆる場所で人々に寄り添う」という言葉がどのような意味をもつのかを学んできました。それは、人道的見地からなすべきことを第一に考えるということです。

「あらゆる場所で人々に寄り添う」ことは、世間から見捨てられ、汚名を着せられた人々を支援することでもあります。アイルランドでは、刑務所に収容されている人々がアイルランド赤十字社の支援を受けて、更生期間に救急法を学んでいます。多くの賞を受賞したこのプログラムによって、日々、4,000人の被収容者と12,000人の収容所スタッフ及びその家族を支援を受けています。

また、それは、他の多くの支援機関が逃げ出してしまうようなときであっても、支援を必要とする人に救いの手を差し伸べることでもあります。西アフリカで流行した恐ろしいエボラ出血熱がシエラレオネ、ギニア、リベリアで多くの死者を出し、コミュニティーを荒廃させたときも、赤十字ボランティアは恐ろしいリスクを顧みず、支援の先頭に立ちました。あるボランティアは、なぜ危険な現場に残るのかと質問されると「赤十字が支援しなければ、誰が彼らに手を差し伸べるのですか」と答えたのです。

また、それは、赤十字の離散家族支援事業を通じて、紛争や迫害、災害から故郷を逃れた人々が、離れ離れになった家族と連絡を取り合ったり、行方の分からない家族を探し出すことでもあります。

シリアでは「あらゆる場所で人々に寄り添う」とは、たとえ傷ついたり命を落としたりする危険があろうとも、困窮状態に陥る人々に対して緊急人道支援を行うことを意味します。5年以上前から始まった紛争では実に53名のシリア赤新月社ボランティア・職員と8名のパレスチナ赤新月社ボランティア・職員が、人々への食糧、水、毛布の配給や医療サービスに従事している時に命を落としました。

健康を脅かす事態、長引く紛争、移民、気候変動による自然災害の増加、核兵器やその他の科学技術的なリスクによる脅威などにより、世界は複雑になり、ますます脆弱になっています。その世界の中で、あらゆる場所で人々に寄り添って活動することはますます難しくなっています。私たちは毎年、災害対応、開発援助、地域の能力を高める事業を通じて、また武力紛争の状況下において何百万人もの人々を支援していますが、脆弱性が高まるにつれ、人道ニーズも高まっていくでしょう。

あらゆる場所で人々に寄り添い続けるために、赤十字は世界的なネットワークを活用し、地域の能力を強化しなければなりません。世界赤十字デーを迎える今日、弊社は、赤十字運動、そして勇敢で献身的なボランティアや職員をたたえるとともに、私達を必要とする人々を最善の方法で支援するために、個人、地域、そして政府等とどのように協働すべきか、そしてどのように人々に迫る危険を減らし、その能力を高めていくべきか、遠藤総合研究所の使命はである「健全な事業活動を通じて豊かさと夢を実現する」ためにサービスや説明責任をどのように向上させていくかを改めて考えていきます。