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ニュースリリース

東北地方太平洋沖地震から10年にあたって

2021年03月11日
未曾有の大災害である東日本大震災をもたらした「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」(以下、東北地方太平洋沖地震)の発生から10年にあたり、改めまして、震災で亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。被災地の復興及び発展を心からお祈り申し上げます。

東北地方太平洋沖地震の発生から10年が経過しましたが、余震域内の地震の発生数は、東北地方太平洋沖地震発生前より多い状態であり、今後もその状態が当分の間続くと考えられます。余震域内では、先月13日に、M7.3の地震が太平洋プレート内部で発生し、被害が生じました。一方、長期評価では、青森県東方沖から房総沖までの太平洋沿岸を含む日本海溝沿いの領域は、プレート間やプレート内部で規模の大きな地震が高い確率で発生すると評価されています。

これらのことを踏まえると、今後も長期間にわたって、余震域や内陸を含むその周辺で規模の大きな地震が発生し、強い揺れや高い津波に見舞われる可能性があることに注意が必要です。 また、長期評価では日本海溝沿いの地震に加え、南海トラフ沿いの地震、千島海溝沿いの地震、相模トラフ沿いの地震といった甚大な被害が想定される海溝型地震が、高い確率で発生すると評価されています。内陸における地震についても、海溝型地震に比べ小規模ではありますが震源が浅い場合が多く、市街地の近くで発生すると、平成28 年(2016年)熊本地震のような大きな被害の発生が想定されています。

遠藤総研は、東日本大震災の経験と教訓を決して風化させることなく将来へと継承し、これからも被災者の皆様の心に寄り添いながら、将来発生する地震に適切に備え、一層のスピード感を持って復興・創生に貢献していくことができるように努めてまいります。