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ニュースリリース

特殊紙製品のパッケージ事業について

2022年10月01日
株式会社遠藤総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:遠藤潔、以下「遠藤総研」)は、特殊紙製品のパッケージ事業(以下「本事業」)の円滑な販売実施に協力して参ります。

本事業は、特殊紙製品の早期普及を目的として取組むものです。環境問題に対する社会的な意識の高まりを背景に、ここ数年、特殊紙のユーザー企業においても環境配慮に対するニーズが高まっていることから、各品種では顧客のSDGsに貢献する環境配慮型製品の開発も進んでいます。

環境問題の1つである脱プラスチックに対する需要(石油由来プラスチックの代替需要)の取り込みに向けて、耐油紙など既存の特殊紙による紙化(紙による代替)提案も一部実績となっています。紙化需要は、主に製品のパッケージやそれに付随するラベルなどがターゲットとなっています。また、こうした市場環境の変化により、大手製紙メーカーを中心にプラスチックの代替となり得る脱プラスチック素材の開発も進展しています。

特殊紙はその付加価値性によって、固定化されたユーザー企業向けに安定した需要があり、用途も印刷用途から産業・工業用、各種機能紙と幅広く、需要の変動に対してもその用途の広さからある程度対応が可能な底堅い市場でした。

一方、新聞用紙や印刷用紙などの一般紙は需要構造の根本的な変化により減少し続けており、印刷用途で活用されている特殊紙についても同様の影響が出ています。また、産業・工業用途である産業機能紙についても、生産拠点の海外移転による空洞化や大幅な需要環境の変動、価格競争力のある海外輸入品の定着、ユーザーの海外進出先や製品輸出先での海外メーカーとの競争などにより、市場環境の厳しさが増しています。

このように特殊紙市場では、需要構造の変化やグローバル化による世界規模での競争などによって、その付加価値に対するニーズの変化も加速しています。これにより、需要の回復が見込めない、または回復が遅れている品種の特殊紙が出てきていることに加え、2020年からの世界的規模での新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、品種間の需要回復の差が一段と色濃くなってきています。

2021年度の産業機能紙市場規模(国内メーカー出荷数量ベース)を前年度比105.0%の14万5,410tと推計された内訳を見ると、最も構成比率が高いキャリアテープ原紙は、スマートフォンやタブレット端末、PC向けや車載向けで電子部品の需要が拡大したことにより、好調に推移しました。次いで出荷量の多い合成紙については、コロナ禍の影響により2020年度は大幅減となったものの、2021年度は回復基調で推移しています。

遠藤総研は、本事業を含め、環境社会の構築、資源リサイクルの効率化、超高齢化社会への対応など、社会的課題の解決に貢献する関連事業に引き続き多面的に取組んで参ります。