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ニュースリリース

放熱部材の産業資材事業について

2025年12月01日
株式会社遠藤総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:遠藤潔、以下「遠藤総研」)は、放熱部材の産業資材事業(以下「本事業」)の円滑な販売実施に協力して参ります。

本事業は、放熱部材の早期普及を目的として取組むものです。2024年は、主な用途であるxEVが補助金の打ち切りや縮小などにより低迷し、市場の伸びが鈍化しました。2025年はxEVの在庫調整が順調に進んでいることに加え、生成AIの需要増加に伴いAIサーバー向けが堅調であり、市場は前年比二桁増が見込まれています。

自動車や通信分野では、高出力化により放熱部材に求められる熱伝導率は増加傾向にあります。また、中国メーカーが高い価格競争力により多くの品目でシェアを拡大させており、日米欧メーカーは以前に増して高熱伝導率品など高付加価値製品への注力度を高めています。

自動車向けでは、駆動用電池(LiB)化により熱伝導率を必要としないケースも出始めているものの、xEVや通信、家電、産業機器、電鉄車両など、幅広い用途でサーマルマネジメントの中核を担っていることから、2035年には1兆380億円が予測されます。

近年は生成AIの普及に伴い、AIサーバー向けが急速に拡大しています。AIサーバーの需要増加により更なる高熱伝導率品が求められており、今後も高い伸びが予想されます。サーバー向けで需要が大きいのは、放熱シート、ベーパーチャンバーであり、このほか放熱グリース、封止材なども採用されています。

放熱シートは、汎用サーバーでは5W/m・K以上の製品が、AIサーバーでは処理量が増加し発熱量が多くなるCPUやGPUにおいて10W/m・K以上の絶縁性放熱シートや、炭素繊維フィラーを配向した20W/m・K以上の非絶縁性放熱シートも採用されています。ベーパーチャンバーは、2024年よりAIサーバーのGPUを中心に採用されており、今後はラック当たりの使用量の増加が期待されています。

AIサーバーは、汎用サーバーと比較して発熱量の高い半導体チップの搭載率が高くなり、現状冷却方式として導入されている空冷に加え、将来的には液冷や液浸方式による冷却が進むとみられています。尚、液冷においても冷却水を通したコールドプレートとチップ間のギャップを埋める用途でTIMの採用が続くとみらます。

遠藤総研は、本事業を含め、環境社会の構築、資源リサイクルの効率化、超高齢化社会への対応など、社会的課題の解決に貢献する関連事業に引き続き多面的に取組んで参ります。